画像説明「カフェー・ギーオン」女給、田沢八重の恋と心中
「カフェー・ギーオン」には、田沢八重という働き者の女給が働いていました。山梨でしたか長野でした
でしょうか、田舎から上京していた八重は、真面目で純朴な人柄だったため、店のオーナーや客たち
から大層かわいがられていました。
関東大震災1923年(大正12年)を境に、東京のカフェーの商売スタイルは大きく変化しており、風俗的
な色を濃くする店も増え始めていましたが、当時では珍しい西洋風の近代的な建築の新鮮さや、庶民
的な価格設定が相まって、「カフェー・ギーオン」には日々インテリや学生たちが集まり、様々な議論が
展開されていました !!
ここギーオンに通い詰めていた客の一人に、谷中健一という貧しい詩人がいました。
彼は八重のまっすぐさに惹かれ、八重も文学に対する健一の熱い思いに触れ、若いふたりは程なく恋
に落ちます。けれど、実は健一には妻子がおり、周囲に見つからぬよう、ふたりは慎重に逢瀬を重ね
ていたのです。
事件が起きたのは、ちょうど元号が大正から昭和に変わる直前のことでした。
ある日、オーナーが開店の準備をしようとギーオンへ行くと、店内の天井に、ふたりがぶら下がってい
たのです。八重の着物の帯を、梁に結びつけていたそうです。
その帯は橙色にちょうちょの模様が描かれいて、私はよく、その帯を羨ましがっていたものでした。 !
テーブルの上には健一の手によって書かれた遺書がのこされており、真の愛についての詩と、妻と子
への詫びが書かれていたと聞いています。
健一の坊やは、当時まだ8歳のかわいい盛りでした。そこから10年ほど経った頃、歌舞伎町を歩いて
いたときのことです。
18歳くらいになったその坊やを、たまたま見かけました。
なぜわかったかと言えば、健一に瓜二つだったからです。
奥様は、愛する我が子を見るのがきっとお辛かったでしょうね。
坊やは、花園神社のあたりでいかがわしい店をはじめたと聞いておりますが、生憎、その店について
は私もよく存じ上げておりません。 !!
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出演アーティスト
Dark Dutchwife
DJ YUMIKO
Glocal Pussys
yuitty (ANNA DiA/DiVANG TUNE)
YURIKOBASS
Tiger Noize (Superbad MIDI Breaks)
加藤風花
DJ文庫
・特殊メイクブース
特殊メイクアーティストによる本格的特殊メイクから一風変わったメイクまで体験出来る!!